=第一章= |
アドベルはその手に持つ大剣を横に大きく振るい、一歩進める。 おびただしく迫り来る[AGOTOW]はその剣に触れた瞬間、消し飛ばされていく。 それは明らかに、他の兵士が倒す様と違っていた。 他の兵士は、武器を振るえば、[AGOTOW]は土くれと帰っていく。 しかし、アドベルの振るう大剣は、触れた瞬間、そこに存在しなくなるのだ。 順手で振りぬいた大剣を今度は、逆手にして、再び、振りぬく。 まるで、[AGOTOW]の群れが雨のようで、彼の剣は車のワイパーと同じく、歩いていく先を良好にする。 そして、また一歩…。 その歩は、徐々に、城を離れていく…。 以前切れ目なく押し寄せる[AGOTOW]を消し飛ばし、アドベルは歩いていく…。 そう、その先に、何かがあると、いう風に…。 |