=R-Type Final/黒死病=

 

私は、都市上空に現れた巨大戦艦の探査の任務を受け、
飛び立ったはずだった。
僚機による攻撃により、戦艦の破壊を確認するも、
その意外なほどの爆炎に私の機は巻き込まれ…
私が次に気づいた時、私は悪夢でも見ているのかと思うほど、
我が目を疑った…。
慟哭するかのようにうごめく木々、バイドと似て否なる生物が徘徊する
…その森を私の機体が飛んでいたのだ…。
幸い、何かの拍子でオートパイロットに移行していたらしく、
気を失っている間の墜落にはいたらなかったが…
私は…とにかく、収集を終えたデータを持ち帰るべく、森の中を飛行した。
…幸い、探査データスペースは余っている。
この森に着いてのデータを収集も行えた。
最大に広げたレーダーに、ある干渉波をキャッチする。
少し安堵の表情がもれる…。ああ、仲間の信号だ…。
私は助かるのだな…
数刻して、私はその僚機を確認した。
ピシ!!
一瞬何が起こったかわからなかった…。
…紫色の稲妻が私のコクピットの横を通り抜けたのだ。
私は目の前の僚機に目を向け、瞳の色を失い、喉が干上がった。
それは…まがまがしき木に取り込まれた僚機、かつて英雄であったはずの…
それが、敵に反旗を翻した姿だった。

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