植物描写についで…他のもの、背景についての追加事項です。 植物描写同様、意識することからはじめてください。
植物と同じ事を繰り返すのも、億劫なので、意識については[植物描写について]の項目を読んでください。
そのほかの手段としては、写真の複製描写というものがあります。
つまるところ、写真の映像を透過性の高い紙に写して、その複製物を使用するわけですが、ここで注意点。
皆さんも絵を描いているからにはご存知の通り、著作権という問題があります。
ですから、既存の写真雑誌に載っている作品を複製するのは、行わないでください。
もちろん、習作として皆さんに展示しなければ、問題は無いことなので、練習程度であればよいですが…
写真の複製描写を行う際は、自分が歩き、写したものを扱うようにしてください。
ただし、写真の複製描写はあまり褒めた方法ではありません。
そういった絵は平坦で薄っぺらい仕上がりになる場合が多いのをご存知でしょうか。
また、眼で美しいと思って写真を撮ってみたものの、現像が仕上がれば、たいしたものではなかった…という経験は無いでしょうか。
それは、人間と機械の描写能力の差というもの示しています。
写真というものは確かに美しく情景を写しこみますが、それはあくまで機械特有の正確性であります。
人間の目はそれに何らかの付加価値が加わり、感情などの精神も加わり、情景を脳に描きこみます。
こういった点からも、もし背景描写に何かしらのものを加味しようとするならば、写真などではなく、実際に見た光景を描写することをお勧めします。
以上の事は、あくまで練習としてください。絵を描く際はそこまで正確性は有しません。
むしろ、心の中に浮かぶ情景を素直に出していくことが大切になってきます。
ですから、以上の事はあくまで練習程度…一度、二度だけ眼で見た情景を描いてみてください。
それだけでも背景を描くことが少なからず、楽になると思います。
|