集合絵について・其の三

 

集合絵の難しさはその配置する際、頭の中にどれだけ立体が、遠近法が出来上がっているかにかかってきます。
右図でもわかる通り、複雑に人物が絡み合ってしまうと[分散]的に描くことが出来ず、どうしても同一空間に描くしかありません。
この場合は、根性…もありますが、いかに人物を立体的にとらえられているかが重要になってきます。
それしか言いようがないわけですが…

立体描写の訓練としては多面的な描き方が重要となります。
人物で言うなら、一人の前面、側面、背面、あおり、ふかんといった向きからの描写が思い描くことができ、なおかつ紙面に描けることが重要です。
そんなにこなさなくてもいいので、人体の立体感ある構図を描いていきましょう。
人物の立体感が認識できるだけでよいので…重要なことではあります。

もっとも、漫画作品でもいいので…集合絵作品を模写するという手段もあります。
案外、こちらの方が分かりやすいのではないかと…
ただし、ただ模写するのではなく、描き終えたなら、なぜ、こんな構図になっているのだろう…そういったふうに重なれば、こうなるのだろう…というのを考えながら、作品を見直すことをお勧めします。

一枚絵の集合絵は描くよりも、立体を考えること…それが重点するべき点ではないでしょうか。

 

モドル