人体のバランス(顔)について・其の三

 

顔の立体とはいかにして描くべきでしょうか。
まずは顔の構造について少なからず、知っておきましょう。
顔、…ばかりではなく頭部全体の把握のため、簡易的にですが、右図に頭蓋骨と肉を載せた状態の頭を描いてみました。
もちろん、実物を見ながら描いたわけではないので、実際の頭蓋骨図とは違うものです。

もう少し正しいものを知りたい方は、学生時代(中・高時代)の保健の教科書でも参考にしてください。なければ、図書館に行けば、医学書でも探せばいいでしょう。詳しくついているはずです。

ここで認識していただきたいのが、頭部の丸みについて、側面についてです。
意外と見かけるのが、頭部の後部が意外とくびれてしまっている人がいます。確かに人の頭をみると頭の後部から一気に背筋まで一直線に見えなくもありません。
ですが、直立状態で一度自分の頭部の後ろを撫でてみてください。
ちょうど頭と首に繋がる部位で一段へこみ、それから背骨に流れているはずです。
ここでの注意点は上部の頭蓋骨像(真横)のように頭部らしいまるみを持たせることです。
また目の高さについても意外と高い位置に設定したり、耳の位置を高くしたがり、違和感ある構造の顔の方もいます。
これも実際する人の顔を観察すると分かりますが、目の高さは顔の中央寄り、もしくはそれより高め。(目安は鼻筋ラインの中央程に目の下ラインが来る)
耳は、ちょうど鼻の頭のより真横に伸ばした位置にあります。(そこから耳たぶまでの長さと耳の上の高さの比が1:2)

もちろん、これはあくまで目安なので、この位置を微妙に変えて人の顔を変えていくべきでしょうが…おおむねの顔の立体描写はこれで十分の比率だと思います。

また、正面の描写で気をつける点は、横位置との比較で違和感の出ない高さの設定をしていくべきことと相互の目の高さを揃えることが大切になってきます。

頭の描写が苦手な方は無理をなさらず、頭ラインの円形(丸坊主)と顔の中心線を現す十字線(横線が目の高さ、縦線が口鼻の中央)を書いてから描画していくことをお勧めします。(見本絵の頭蓋骨像ではない方です。メガネのラインはおまけ程度ですが…ちょち、真横の耳の高さが低すぎたな…)
慣れてくれば、髪で隠れる部分を削除したラインで描いていくなど、ゆっくりと手間が省けれるように慣れると思います。

 

モドル