=第二章= |
会話が成立していない、…そう感じざるを得ないのに、クリス王女は、ただただ、納得をした。 何かあるのだ。…この戦いには何かあるのだ…。 そして、それを知るのは、誰でもない、このアドベルなのだ…。 「生前の父王も気にしていた、雲の乱れ。その言葉から、私はあなたの言う、雲の問い、が気になった。そして、あなたは、私に答えたPlayer…」だからこそ、クリス王女は食いかかり、アドベルに語る。ただ、毅然として、この国の統べる者として、民を守る為に! 「あなたは、国を守る為にここへ来たのでしょう!アドベル!!だからこそ、質問に答えなさい!!」 その荒げながらも、トゥアを驚かせないように押し込める言葉で持って、…再度、…再三、…断られても構わず三度、その心構えで持って、そう問うた。 しかし、アドベルの反応は、なかった…。 その今までの気構えが崩れていく…そんな衝動がクリス王女の心を襲った。 「王女」甘く、ただ甘い声色が、王女の耳を潤した。 |