=第二章= |
幾度目とも数えていたのも分からないほどの転移を繰り返し、自陣の援護に飛び回るアポロ。 体力、戦闘傷は負傷があった時点で自陣に戻り、回復をされても、繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し…、飛んでいくたびに精神力を貪り食われるかのようなけだるさを覚えながらも意識を持ち、剣を握る。 終わるとも思えない、…終りも見えない連続戦闘に彼は、意識もうろうとしつつ、それでも剣を握る。 握り、味方を鼓舞し、そして飛び、握りなおし、味方を励まし、そして飛び、…。 ただただ、繰り返すうちに、心の奥底で…一言が漏れた…。 ふっと息を抜いた。が、剣は握り締め、鼓舞する声が口から漏れ、そして飛ぶ。 そう、…飛ぶ。 |