=第三章=
[Oldie's Lost Trial]
第15話・赤の66標
幻滅を覚えるほどのアポロに、…スティアがすっと、その背中に手をかける。
「…、アポロ殿」
それから、その背に身を寄せる。
「そうだとしても、アポロ殿の雄姿は人々の希望です。[AGOTOW]と戦う様に皆は勇気をもらい、今まで戦い抜けたのです。それまで卑下するような事はありません」
そんな彼女の言葉に、アポロは「…、きっと、それもまやかしだ…」と呟いた。
「剣が…囁くんだ。喋りはしないけども、僕に、囁くんだ…」
「君は、僕の道化師だって」
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