=第四章=
[ADOBEL]
第1話・赤の86標

 

 明るさに慣れていくうち、それが長い髪の女性であることがわかりだす。頃、アポロは息を詰めた。
「…アポロ殿」
 アポロの様子にスティアが声を発する。
「そ、…う、そだ…」
 呼吸困難にも思える、アポロの挙動を、女性はその口元に柔らかな微笑を浮かべてみせる。
 そして、その口を開き、こう名乗り口上を告げた。
「我は四天が一人、土のエラブ。英雄殿、そのお命、承りにまいりましたわ」

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