=第四章= |
「伏せろ!」 エラブの名乗り口上が終わった瞬間、つんざく命令が3人の出てきた洞窟から響き、刹那、3人が大地に吸い寄せられるように四つん這いとなる。 その頭上を、正確にはアポロの頭上を紫の閃光が抜け、対面していたエラブの胎にと当たると、そのまま、彼女を連れ去り、… ズガンッ と、いう音が辺りに響き渡った。 一瞬すぎる出来事に、3人は息をつめ、それから、正すように息を吐き、面を上げた。 エラブがいた。ただし、先ほどまで立っていた場所ではない。 その少し後方の、太く丈夫そうな大木の元、足は地についておらず、その胎には、 アドベルがいつも背負っていた紫の大剣 で貫かれ、縫い留められていた。 |