=第四章= |
船を出すためにも、費用が掛かります。 そう、お金です。資材がなければ、船も動きません。 いつしか、「超能力者」を捨てることの費用の問題が出てきたのです。 送るだけでは、出資だけがかさみ続ける。 いずれ、その不満があふれ、「人間」の統治にも破綻が起きる。 それに対し、「人間」は考えた。 「超能力者」を使えばいい。「超能力者」の中に、問題を投入し、奴らの慌てふためくさまを記録し、娯楽として公開する。最新技術を駆使した映像と歌えば、「超能力者」同士が殺しあってるなど思いもしないだろうし、「人間」はそんな不可思議な力なんて持っていないから、映像技術とばかりに捉えてくれるだろう。 費用は「超能力者」を移すカメラと、映像を編集するだけで事足りる。 その案に、多くの「人間」は絶賛賛同し、そして、「地球」にと、物語を考え付いた「人間」は監督としてひそかに訪れた。 |