=第四章=
[ADOBEL]
第12話・赤の97標

 

 ガイストを主軸にした剣の物語が終わった後、オルトは第二作について、考えた。
 そして、順応に考えれば、ガイストの息子がでれば、物語の王道ながら華を沿えれると考えた。
 ただ、ガイストは、ただの農民であって、本当は剣の手ほどきもない…心優しい青年だった。
 それが、オルトにプレイヤーと選ばれたために、戦場に駆り出された。
 自分の意志とは違う力で英雄にまつられ、その本音も殺され、疲弊し、物語が終わる頃、
 彼は、気力さえない人形のような存在だった。
 そのまま、残りの余生をも、静かに暮らすべく、自分の家に戻った。…
 そこにエラブがいた。彼女はオルトの令でガイストの子供を身ごもりに来たんだ。
 ガイストは、自分の子供に二の舞をさせまいと逃げた。…逃げても無駄なのに…。
 そして、エラブにつかまり、彼女に子を与えた。
 エラブは、自分の親愛する親友の妻でもあったのに、…ガイストの心はもう、ダメになった。

「そして、…君が5歳の時、…ガイストは知っていた。君が自分の同じ運命を歩むことを…だから、君をこんな同じ思いをさせまいと殺そうとした。けれど、オルトにばれない訳がない。そして、ガイストは、首を吊って、自殺したようにみえるように、エラブが殺したんだ」

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