=第四章= |
「スティア様、スティア様!」 体を軽く揺り動かされるのに、…多少の不快感を覚えながら、…スティアが目を覚ました。 「エ、ディル…」 「ああ、心配しました…その、泣いておられたので、お加減でも…」 彼女はベッドの上である。…外に出たはずなのに、… 「アドベルは…?」 「えっ、彼がいたんですか」 スティアの言葉に驚き、周囲を見るエディル。 「そう…あれは…」 『夢』とは言いたくない自分がいる。そう、夢であるなど、思いたくもない。 きっと、Adobizarの力を行使し、夢と思わせようとしたアドベルの思惑だろう。 「アドベルは後ろ向きなのね。自分を蔑んで…」 「スティア様」 一息だけついた、スティアがエディルに質問をした。 |