=終章= |
瞬間移動の先は、監視塔跡の少し上空。 出現した瞬間、大地に投げ出される三人。 状況を理解したアポロは、スティアの手を掴み返し、エディルとスティアの体を抱き寄せ、自らの体をクッションに大地にと墜落した。 「ぐぅう!」 墜落の衝撃、そして二人分の体重を一気に担ったアポロの体の悲鳴は、我慢ならなかった肺のうめきとして表現された。 痛みに苦しみながらも、二人の無事に笑顔を見せる中、「ア、アポロど…の」と、スティアが声を出す。 ただ、…彼女もまた、魔力を使い切ったのだろう…。 ただただ、アポロの名だけを呼び、…その目を閉じ、眠りについた…。 「アポロ様!だ、大丈夫ですか!」 「え、ええ…エディルさんも、ご無事で何よりです…」 次いで、気づいたエディルが状況に驚き、飛びのくと、アポロは苦笑にも近い笑みでもって答え、…眠るスティアをひざ元に、上体だけを起こす。 視線を向けるは、[AGOTOW]の洞窟…。 |