=終章=
[終焉との決別]
第22話・赤の121標

 

「分かっています、とも…」
 ユーマの言い分に、アドベルは是正する。が、それを意にせず、アドベルは駆け出し、
「だから」
 そして、大剣をユーマの胸に切っ先を押し当て、押し抜き、貫いて、
「私は…」
 その違和感に気付いたユーマが、アドベルの顔を見た。
 アドベルの右の目からは一筋の涙が流れ落ちていていき、…そのユーマを見つめながら、

「貴方の主能力を引き継いだ妹が病気で倒れた時、[毒殺]し、Adobizarの確定。その力を行使して、妹の体をこの大剣にと作り替えたんです」

  と、語った…。

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