=終章= |
アドベルの言葉に、ユーマは驚愕…しなかった。 ただただ、「素晴らしい…」と、優しく、そして、嬉しそうに笑った。 吸収され行くユーマが口を開く。 「最後は、この剣を鎧に作り替え、私たちの命を盾として、[AGOTOW]に接近、破壊するのだな…。そう、それこそが、破壊こそが私達の悲願だ。素晴らしい…」 ユーマもまた、涙を見せる。 「ぁあ、それを自分が行う勇気があれば、真なる友を…親愛する王を…、殺さなくてもよかったのに…、そして…」 消え行くユーマは語ることをやめない。 「自分の子供に、このような枷を持たせなくても済んだのに…」 しかし、最後に自嘲する。 「だが、勇気があったとしても、きっと、失敗していただろう。私は失うことを恐れていたから…。どうしても、…だ。…それはもしかして、[人間]にそう、組み込まれたのかもしれない。あまりに[人間]に不利益なことは、行えないように…、そんな意識が組み込まれているのかもしれない。だから、…だから…、だからだからこそ、だから、だ!私は、そう、私は!!」 「…エラブに、「オルト」の子を身ごもらせた…」 |