=終章=
[終焉との決別]
第33話・赤の132標

 

 −警告ー

 部屋中に響く、機械的女性音声。

 −当装置への接近は、10等級以上の技師及び軍籍大佐階級以上の同伴を必要とします。繰り返します。当装置への接近は、10等級以上の技師及び軍籍大佐階級以上の同伴を必要とします。−

 もちろん、アドベルにとって、織り込み済みであり、再び、一歩。

 突如、機械が甲高い緊急警告が洞窟内に鳴り響く。
 耳をつんざかんばかりのそれと共に、装置の各種機能が立ち上がり、動作確認モニターが次々に点灯していった。
 もちろん、アドベルは足を止めない。
 そして、中央に鎮座する…、この装置の主要部である。
 二つの脳が活性化をはじめた。

  防御機構として、[AGOTOW]が起動した。

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