=終章=
[終焉との決別]
第34話・赤の133標

 

 を、アドベルは一身に受け止め、歩みを進めるため、…また一歩。
 刹那、アドベルの体から、正確には、紫色の鎧から砂が噴出し、憎悪の本流で舞い上がる。
 それは、…アドベルが取り込んだ[AGOTOW]の燃えカス。
 物語の最初、軍団で押し寄せる有象無象の[AGOTOW]を吸収し続けた、最初の盾。
 とにかく、吸収し続ける限りに取り込んだ[AGOTOW]を鎧の表面に押し広げ、憎悪を吸収させると、壊れ、風化し、微塵と消える。
 もちろん、取り込みきれない憎悪があり、少なからずも、アドベルの体にと食い込んでいく。
 憎悪がかすれば、顔の皮膚が裂け、血しぶきを上げるが、すぐに風化し、砂と舞う。
 その行動を進めながら、一歩一歩と、歩みを進める。

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