=終章= |
吸収したすべての[AGOTOW]吸収媒体を失った鎧もひび割れ、割れた部分より、徐々に石化していく。 もう、数歩…もう数歩を前に、…鎧は、全て、石化し、…砂塵と化しだした…。 流れていく砂にも、アドベルは、感情なく歩み続け、…もう1歩。 腕を振り上げ、振り下ろせる距離まで、あと、3歩、程で…。鎧が砕け、… アドベルは、薄っぺらい、ただの布服のみが守るものとなった。 急激に、進行するアドベルの石化。あと2歩。 ただの2歩なのに、…。 彼の足の自由を奪うように、足元から…。 もう1歩と動けぬように…あとは、石化するばかり。 「約束の刻だな」 そのアドベルの口が開き、声が漏れた。 ただ、その声は、ただただシワガレ、アドベルの発する声とは違った…。 |