=終章= |
アドベルの言葉に、一瞬、絶句の表情を見せる父親であったが、…「わしが断れば、…如何にしたか…」 「…、…もう一つ、…貴方を喰らいに来ました」 「…、なるほど。のぉ」 父親は、溜息を見せ、首を横に振った。 「たとえ、私を吸収したとて、お主には調合術は扱えぬぞ」 「そうだとしても、私はやめる気はありません。私は、…やめる気は、ありません」 「おぬしの考えはわかる…。しかし、[人間]は我らにとって愚かな思考を持ち得ていても、愚かな事を行わない。…お主の為そうとする事は、刹那的な開放でしかない。…本当に、直ぐに…戻されるとも、考えぬか?」 |