=終章=
[終焉との決別]
第41話・赤の140標

 

 アドベルの言葉に、一瞬、絶句の表情を見せる父親であったが、…「わしが断れば、…如何にしたか…」
「…、…もう一つ、…貴方を喰らいに来ました」
「…、なるほど。のぉ」
 父親は、溜息を見せ、首を横に振った。
「たとえ、私を吸収したとて、お主には調合術は扱えぬぞ」
「そうだとしても、私はやめる気はありません。私は、…やめる気は、ありません」
「おぬしの考えはわかる…。しかし、[人間]は我らにとって愚かな思考を持ち得ていても、愚かな事を行わない。…お主の為そうとする事は、刹那的な開放でしかない。…本当に、直ぐに…戻されるとも、考えぬか?」

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