=終章= |
「きっと、アドベルは、そうなる事も知ってたから、私に話したのでしょう。アポロ、あなた自身も操られていたという事実を…」 「…、…。…」 アポロの胸元より離れ、スティアは見上げた。 「数日の間、見つめなおす時間を与えます。…そして、…再び、見つめなおした時、進むべき道を教えてください。私は、あなたの元を離れません」 「スティア様」 「私ができる謝罪。きっと、それは、あなたを独りにしないこと。アドベルの代わりにはなれないでしょうけれど、私は、アドベルの代わりをしたい。あなたを独りにしたくない」 スティアの言葉に、アポロは首を垂れる。そして、空を仰ぎ見た。 洞窟の中であるけれども、…先ほどの青空を思い描くように…彼は仰ぎ見た。 |