=閉幕=
第6話・黒の67標

 

「…ごくろうであった。…」
 クリス王女は、スティアの言葉に追従する事無く、二人に、労いの言葉を贈り、振り返る。
「皆の者、[AGOTOW]の脅威は、決死のアポロ殿の活躍により、完全に取り払われた!皆、ここに、私たちの国は勝利した事を宣言しよう!アポロ殿という尊い犠牲はあった。しかし、もはや、[AGOTOW]に怯える事はない。皆、今はそれを喜び、アポロ殿を賛歌しよう!英雄としてアポロ殿を称え祭ろうぞ!」
 クリス王女がそう宣言した。常駐兵は、少し淀みながらも、一人が[アポロ]の名を呼んだ。
 それを堰に、「英雄アポロ、万歳!」「我らの国に万歳!」と大音声となる。
 響く歓声。それは空に空にと、響いていったのだった。

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