=閉幕= |
「ケルバー、ご苦労であった。戦場の後片付けもあろうが、いましばらくは勝利の祝杯としなさい。復興は、後日に話し合いましょう」 「はい、王女。承りました」 歓声響く中、クリス王女が、兵士長であるケルバーに兵を引き上げるように指示を出し、 そして、二人にと、振り返り、歩み、その鼻先にまで近づいた後、歓声の巻き上がる中、二人に聞こえる声でもって、語りかけた。 「…ご苦労様、…二人には、本当につらい思いをさせたようね」 クリスの言葉に、スティアの顔が苦渋に歪み、エディルもまた悲しげな笑みをのぞかせた。 「皆には伝えたくない事実はあるのでしょう。…私の部屋に、行きましょう」 |