=閉幕= |
「クリス…王女、」 スティアが口を開いた。 「クリス王女、お願いがございます…私を、行かせてください…」 スティアが、…そう震える声で、そう進言した。 「私を、行かせてください!!」 「…、…。…」 クリスは、少しだけ息を整え、…「よろしい。行きなさい」と、だけ答えた。 その言葉に、…スティアは無言でもって、頭を垂れ、…その場から掻き消えた…。 魔法でもって、…スティアは飛んだ。 そして、クリスとエディルだけとなった部屋に、「スティア様は、二度とお戻りにならないかもしれませんよ」と、エディルはクリスに話しかけると、 「そうね、アポロが生きてるでしょうしね」 クリスは彼女の言葉に、そう軽口をついてみせる。 |