=記章= |
アポロの言葉に、眼は見開き、そして、発せられる言葉の節々に震えが混じり…、ハッと気づいたように、マグデス王は再び、アポロに問うた。 「エラブ殿は、…そう、ガイストの連れ合いとして、いた…あのエラブ殿は!!」 「…、…」 王の続いての質問に…、アポロはうつむき、少しだけ唇を噛み締めるよう、寂しい表情を浮かべ…、面を上げる。 「エラブおば様は、この隣に立つ者、アドベル=Y=イグベルが5を数える頃、行方知れずとなりました」 そう、アポロは答え、自分の右隣に立つ若者へと、視線を向ける。 |