=第3章・第39部= |
久美が目を開けると、見慣れた板張りの天井だった。 自分の部屋の天井、そして、使い慣れた布団に寝かされていた。 「久美!起きたの」 目を開けた事で、傍にいた誰かが声をかけてくれた。久美がゆっくりと顔を向けると、そこには安堵の表情の奈々美が覗き込んでいた。 「えっと、ナウと奈左水先生は帰ったよ。それで、私のママと久美のママで、真吾君達の転入届の準備している所。…で、そだ。お腹すいてない?」 「奈々美」心配そうに、ただただ心配な声で久美に話しかける奈々美を、彼女は言葉短く、遮り、体ごと反対に向ける。 |