次に進む/読むのを終了する

 

「…ねえ、真吾君」二言三言、言いたくもあった奈々美だったが、真吾の言葉にほだされ、…彼の横に腰を降ろし、問いかける。
「あなた達はなぜ、ここに来たの…」
 奈々美はそう質問をした。智恵美の言葉にある「これから起きるであろう事」を聞いても、智恵美は答えてくれなかったから。だから、真吾に聞いた。
 それに真吾は、答えない。だろうと、踏んでいた奈々美の耳に、真吾の言葉が届く。
「知らなければ、よかったと思えることも、世の中にはあるものですよ」

次に進む/読むのを終了する