=第4章・第6部=
始まり
「見るからに痛々しい有様だが、やはり痛みは相当なのか?」
それに対し、来訪者は頷くも否定を入れる。
「全ての痛みを魔法で消している?…つまり、余剰が存在する訳だな」
来訪者の言葉に、乗り出した半身を戻し、再び顎を擦るナウ。
「それは大変に危険な状況ではあるのだな。…やはり、…厳しいものがあるな」
少し考え続ける素振りを見せていたナウが大きく顎をすり、そして、来訪者を横目で見た。
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