=第三章・第三部= |
「…」 お茶を嗜んでから、その後、昭汰は店を後にした。 そして、ある建物の前にある長い長い階段の袂にと足を止める。 私立原線路界第二学校 文化祭のその日に、演目をやらせてもらうためには、やはり、学校側の同意がなければならない。 店のオーナーに学校までの地図を求めたが、そんな必要がないといわれた意味も分かる。 「いくか…」 意識して、それを見ると、あまりに気おされるモノを感じたが、…昭汰はありもしないネクタイを正すような動作をしてみせ、…その階段に一歩、足を踏み出した。 |