=第六章・第十部=
=6日目=

 

「どういう事です」
 あれだけ笑いと拍手で満ちていた食堂は静まり返り、そして、その中で、昭汰は震える声で、言葉を発した奈右闇を見た。
「彼女は何者です。いえ、彼女たちは、…」
「一言でいえば、アンドロイドと言われるもの。言ってしまえば、[ShadowBlain]の製品、というものさ」
「アンドロイド?」
「もちろん、ただの…じゃないさ」

  奈右闇が笑う。
  そんな奈右闇の傍らにラナは歩み、そして、しとやかな笑みを昭汰に向けた。

「彼女は、ゴーレムと言われる、魔法人形、というものさ」
「魔法…だって」
「そうさ、魔法だよ。現実、そんな機械が存在すると思うかい?」

  カレノ コトバガ アタリヲ ミタス 。

「君も彼女と接して、感じただろう?彼女はまるで扱く、人間であるかのように」
「魔法、…魔法を…、魔法を、奈右闇さん、あなたは否定した…」
「そう、…そうだね。そう言ったね」

  マワリハ カスミ ソシテ ナウヤミ ト ラナ シカ イナイ セカイ ガ ヒロガッテイク

「そうでも、言わないと、…この町は守れないから…」
「守る…」

  「君は[お客様]だと言っただろう」


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