=第三章・第二部=

=[超時空要塞MACROSS/変形]=

 

「いいか、ひよっこども!なんとしても、敵艦及び敵機をマクロスに近づけるな!!」
 インカム越しにフォッカーの怒声が飛ぶ。
「スカル7。了解」「スカル11。了解」
 満天の星空の浮かぶ中、マクロスから飛び立った俺達の眼前に再び、三角錐形の戦闘機が姿を見せる。
「さすがに気を少しだけ引き締めるか…」
 俺は少しだけ舌打ちし、トリガーを握る手に力を込める。
 先の戦闘、冥王星へとフォールドした直後での戦闘において、敵の動きが鮮やかになっていた。
 地上において当たったミサイル攻撃も、数度外されたり、余裕を持って相手をしたつもりが、いつの間にか背後を取られるなど、その動きに無駄がなかった。
 ただ、俺の腕前の前には赤子の手を捻るもののクラスではあるが…
 もちろん、油断はできない。なぜなら、戦闘中というのは何が起きてもおかしくないのだから…
 それでも、頬の端が浮きあがる俺がいた。心の奥に宿る黒い炎がふつふつと沸きあがる。
 そう、再び、死神が舞い降りてきた。

 テキヲコロセ…と

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