=第四章・第五部=

=[超時空要塞MACROSS/アポロ小隊]=

 

 長年、と言うわけでないが、そう思わせるほど、広大な戦艦であるマクロスは、幾度とない襲撃で疲弊はしていた。それに対応した艦外の修復作業は、敵機の強襲の危険性もあるが、作業中の事故による死亡率が各段に上がる。
 様々な要因も重なり、遠目で見ると分からないが、既に艦壁はボロボロであり、侵入口にも見える大穴が見える。 俺達はそれを確認しながら着艦、人型であるバトロイドに変形、緊急ハッチより艦内に入り、マクロス市街地へと降り立った。
 市街地の様相はたいした損害はない。が、やはり、所々に煙が上がってはいた。
「デルタ1よりアポロ小隊へ。分かっていると思いますが、艦内でのミサイル兵器の使用は禁止です。注意してください」
「アポロリーダー、了解」少し落ち着き、応答する。
「各機散開、敵数、敵の所在地、全てにおいて俺達の方が不利だ。とにかく、注意して事を構えろ。ただし、損害は極力出さないよう気をつけろ」
「アポロ2、了解。俺達の初陣です。決めてやりましょう」
「アポロ3、了解。隊長殿、大船に乗った気持ちでどうぞ」
 そして、これを合図に俺達は、町へ散っていった。
 
  シニガミ ガ ホホエム
 待ちにまった狩りの時間だ。
  シニガミ ガ ホホエム
 やっと、血にありつけるようだ。

 そして、俺の心に闇が根ざし出した。
 さあ、イコウカ…。

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