=第四章・第八部=

=[超時空要塞MACROSS/アポロ小隊]=

 

「こちら、アポロ小隊リーダー。艦内の敵機排除、完了しました」
「こちら、デルタ1、お疲れ様」俺は、応答するオペレーターの声が変わっているのに、眉を曲げる。
「…早瀬中尉、ですか?」
「ええ、エマオペレーターはこれより別任務についてもらいます」
「…、…」
「残念そうね。アポロリーダー」
 不意に早瀬が苦笑を洩らして、サイドモニター越しに俺を見る。微妙に癪に障る表現でもある。
「いえ、…艦外に戻り、敵掃討の任務につきます」
「デルタ1より通達です。これよりアポロリーダーには特殊任務についてもらいます。2、3は艦外に出て、スカル大隊につき、敵の掃討任務の続行。アポロリーダーはこのまま、アームド1に帰艦。追って指示をします」
 俺の行動と言葉を軽い苦笑で見ていた早瀬が、真顔に戻り、指示を出す。
「アポロ小隊、了解」特殊任務という言葉に少し引っかかりを覚えるものの、俺は了承の返事を出した後、サイドモニターを切り替えた。
「アポロ2、3。連絡は聞いたな?これより、スカル大隊につき、別途任務についてくれ」
「アポロ2、了解。隊長、ご武運を」
「アポロ3、了解。それでは、いってまいります」
 二人が返事を返してきて、サイドモニターが消える。…遠くで二機の噴射音が聞こえた。
「俺も行くか…」
 しばらくの間、俺は息を抜いていた。つかの間の休息を取った後、スロットを引き、艦体の右舷に接続されたアームド1に向け、飛び立った。

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