=間章・第三部=

=[コーヒーブレイク]=

 

「お前さん、死神に魅入られてるんじゃないかい?」

「!?」
 店主の言葉に、ビクッとする俺。…
「そんな雰囲気があったからの…」
「…つまり、…銃を口に突っ込むタイプって事かい」
「つまらん人生なんぞ、送るのはもったいないぞい」
 振り返る俺の顔へ、深刻な顔をするかと思ったが、ただ店主はにこやかに笑う。
「一見じゃつまらんてな、今回はあのプラモでも買って、作ってみてはどうじゃな?色がほしくなったら、また来ればいいさ」
 そう言って、再度、先ほどの大型戦闘機のプラモを指差してみる店主に俺は苦笑を見せた。
「ローンは効くかい?手持ちじゃ足りなさそうだ」
「一見じゃなければOKさ。見た所、信頼できるみたいじゃからの、お前さんは」
「踏み倒すかもしれないぜ?」
「わしにお金を返すという、生き甲斐をくれてやるんじゃ。踏み倒す訳なかろうが」
「ははは、それは生き甲斐にしていいものかね」俺は、ただ笑った。
「いいだろう、買った。あいつを買わせてもらうよ」
「毎度あり、次回来るのを楽しみにしてるぞい。お前さんと話せるのをな」
 俺が箱を取り、金を出すと、店主は笑顔で受け取り、箱を包装する姿を見ながら、俺も軽く言い返してみた。
「ふん、爺さんも死ぬんじゃねえぞ。死んだら、代金を踏み倒すからな」

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