=第九章・第四部= =[超時空要塞MACROSS/ボドル基幹艦隊]= |
戦闘の激流、巻き起こるレーザー砲の熱は真空を焼き、宇宙を煮だたせる。 ゼントラーディの砲撃でメルトランディの戦艦が落ちたと思えば、メルトランディのパワードスーツが張り付き、内側より破壊する。 脱出をしてきたメルトランディをゼントラーディの船が焼き、それもまた、メルトランディによって打ち落とされる。 大きな男と女の死骸が真空に浮いた瞬間、耐圧に負け、はじけ…遠くで輝く太陽に焼かれてもなお、お互いの戦闘は収まらない。 戦いで逆巻くように捩れる空間の中、マクロスは飛ぶ。 1年以上に渡り、疲弊しながらも飛び、たどり着いた地球を再び飛び出し、満身創痍の様でもって、荒れ狂う巨人の嵐を掻い潜る。 空を飛ぶ蚊トンボの如き、ヴァルキリーが矛先を向ける巨人達に立ち向かい、打ち落とし、打ち落とされ… マクロスに張り付こうとする巨人達を打ち落とそうとデストロイドが銃身を上げる。 運命は見えている。既にどうなるかの結末の見えた逃走… 地球が全てを物語る。 それでも、あきらめれない。死ぬわけにはいかない。 諦めがよぎれば、…もう生きていないと知っているから…。 |