=第九章・第七部= =[超時空要塞MACROSS/ボドル基幹艦隊]= |
巨人達の戦場の中、マクロスを中心に歌が流れ出す。 ゼントラーディ軍の持ち込んだメロディに合わせ、歌詞が流れ出す。 マクロスの近くで戦闘を行い、歌を傍受した巨人達は、動きを止め、発信源に眼をやった。 ただ、だからといって、その銃身をマクロスへと、向ける事はなかった。 マクロスというたった1隻の戦艦の…もっと小さな人間の…幼さの残る少女の歌声を…聞き入っていた。 「不思議だ…」ゼントラーディ軍を指揮する一人の巨人が呟いた。 「ずっと昔に聴いたような気がする…。…なぜだ…」 その目の前のモニターには、マクロスより流れるミンメイの歌う姿と歌が映る。 彼女は可憐に舞い、モニターを見つめる者全てへ微笑みを振りまいた。 「…わかりました」参謀として彼の横に立つもう一人の巨人が閉ざした眼を開き、確信めいた口調で語りだした。 「私達の遺伝子提供者達のカルチューンが呼び覚まされているのです…」 驚き、己を見る上司ではなく、ミンメイを見つめながら、言葉を続ける。 「50万年周期の時を超え…」 参謀の言葉に…言葉を失い…再び、ミンメイを見た。 「…我々にも」そして、何かをかみ締めるように口を結んだ後、…閉ざした口をゆっくりと開いた。 「文化が、よみがえるのか…」 |